太陽フレア2017の影響でオーロラが北海道でいつ見れる?日本の関東や京都で観測された過去も

2017年9月6日に発生した大規模な太陽フレアの影響で、北海道でオーロラが見れるかもと話題になっています。北海道でオーロラが見れるのはいつで場所はどこなのでしょうか。過去には日本の関東や京都でオーロラが観測されたこともあるようです。太陽フレアは人体には影響がありませんが、G3レベルの磁気嵐が発生する可能性があり、人工衛星や高周波通信システムに障害が出る恐れがある一方で、通常よりも低い緯度でオーロラが出現する可能性があります。

最大規模の太陽フレア2017の影響で北海道でオーロラが見れるかも?

NASAは9月6日に太陽の表面で激しい太陽フレアが2回発生したと発表しました。

太陽フレアは太陽の表面で起きる爆発現象のことで、情報通信研究機構は9月6日の午後5時50分に1回目(X2.2)、午後8時53分に1回目よりも大規模なX9.3の太陽フレアの発生を観測しました。X9.3規模の太陽フレアは2008年12月から始まった現在の第24太陽周期では最大規模のもので、2006年12月5日に観測されたX9.0の太陽フレア以来、11年ぶりということです。

太陽フレアは強力な放射線の爆発で、太陽フレアからはX線やガンマ線が地球に向かって放出されます。人体に有害な放射線は大気圏を通過できない為、人間の身体に影響はありませんが、激しい場合には地球の磁場を乱すコロナガスの放出(CME)を伴う場合があるとのこと。今回の2回目の太陽フレアでは、そのコロナガスの放出(CME)が観測されており、コロナガスが地球に到達すると、電離圏や地球の磁場が乱され、GPSへの影響や通信障害が起こる可能性があるとのこと。一方では、普段はカナダや北欧など高緯度でしか見られないオーロラが低緯度の北海道などで観測されることもあるとのことです。

太陽フレアに伴い放出されたコロナガスは、9月8日午後3時から24時にかけてが地球に到達すると予測されているとのこと。
今回の太陽フレアは現在の第24太陽周期で最大規模のものであり、その影響も最大規模となる可能性が高いため、北海道でオーロラが見れる可能性も高いのではと話題となっています。

北海道でオーロラが見られるのはいつどこで?過去には関東でも観測されたことも

9月6日に発生した大規模太陽フレアの影響で北海道で見れるかもしれないオーロラは、放出されたコロナガスが地球に到達し磁場嵐を起こす可能性のある9月8日午後3時以降になりますので、9月8日の夜、9月9日の夜、場所は北の空の地平線近くになります。

ネットでは9月8日の午前3時との噂が拡散されましたが、コロナガスの地球到達の午後3時を午前3時と間違てしまったようです。

北海道で見られるオーロラはカナダや北欧の高緯度で見られる緑色のカーテンのようなものではなく、赤色の弱い光が幻想的に北の空を染めるように見えるもので低緯度オーロラと呼ばれるものになります。

低緯度オーロラは、通常の高緯度よりは低緯度に出現しますが、北海道の空に発生するものではなく、普段は全体が地平線で隠れてしまっているものが、より低緯度で出現することにより、そのオーロラの上部の高度500kmi以上の赤いオーロラが地平線上に見えるといった具合だそうです。

オーロラを見ることのできるコンディションとしては、晴れている夜であることはもちろんのこと、街灯りがない場所であること、明るい月夜でないこと、空気が澄んでいること、北の方角の地平線が見渡せること、高緯度であればあるほど見える可能性は高くなります。

前回、北海道でオーロラが観測されたのは、日本の最北端・稚内市、道北地方の名寄市、日本一寒い町・陸別町などでした。

日本ではオーロラは北海道でないと見れないのでしょうか?

今から59年前の1958年2月11日には、北海道、東北、北陸、関東の各地で北の空が赤く染まるオーロラが観測されました。
1958年2月11日午後7時頃、新潟では日本海の北方海上上空が赤く輝く現象が確認され、火事ではないかと新潟にある第九管区海上保安本部が巡視船を出す騒ぎになったと当時の新潟日報が伝えています。この時には北海道の釧路、網走、旭川、青森県や秋田県、長野県や関東では千葉でも観測されたそうです。、
遠い過去の1204年2月21日と23日には、京都で「赤気 (せっき)」(赤色に見える低緯度オーロラと推測される)が出現したとの記述が藤原定家の明月記にあるそうです。

前回、北海道でオーロラが観測されたのは2015年3月18日、6月23日、12月21日で、2004年11月8日以来の11年ぶりのことだったそうです。いずれも磁場嵐からオーロラが出現しています。

2015年3月18日(水)北海道名寄市

3月18日のオーロラ出現の2日前の3月15日にMクラスとXクラスの大規模フレアが発生し、それに続くコロナガスの放出により3月17日にに磁気嵐が起こったとのこと。

2015年6月23日(火)北海道稚内市

2015年6月23日 低緯度オーロラ

6月23日の場合は、その2日前の6月21日にコロナガスの放出(CME)があり、続く22日、23日に磁場嵐が起こったそうです。

2015年12月21日(月)午前4時~5時半 北海道陸別町

12月21日の場合は、太陽フレアの影響では無い磁場嵐が20日の午前1時過ぎから始まったのだそうです。

こちらは米国で2015年3月18日に観測された低緯度オーロラです。

そしてこちらは、2015年6月23日にオーストラリアで観測された低緯度オーロラです。

Aurora Australis over Sydney Northern Beaches 23.06.2015

もしかしたらここでもオーロラが見えるかもと9月8日の夜はついつい北の空を眺めてしまいそうです。

コメント

  1. フレアの影響で眠くなる人もいるらしいですね。
    科学的には何ともいえないですが。